満室のためのマーケティング
競合物件のリサーチ
近隣家賃相場の市場調査などによる、長期空室物件の改善提案などを行います。会社経営では自社の状況やライバル会社、市場など対外的な要因を把握し検討しますが、賃貸経営も同様に物件や周辺の状況を把握することが必要なのです。
札幌全体の賃貸市場の状況把握はもちろんなのですが、競合物件のリサーチが大事になります。具体的には近隣の同程度の物件を仮想競合物件としての比較検討です。
しかし、優先すべきは現場の声です。徹底的に仲介店から情報収集を行います。
入居者アンケート
ご入居者に対して、管理状況や住み心地などに関するアンケート調査を実施しています(現在、管理変更時に当社負担で実施中)。
『入居者にアンケートなんか取ったら、潜んでいたクレームやお金のかかる要望を言われるのではないか・・・』そんなこと考えてはいませんか?
賃貸経営はサービス業です。入居者の声は、賃貸経営のニーズです。入居者の不満を解消することで、入居者の顧客満足を得ることができるのです。
空室原因の調査
入居者の退去の連絡は当社に入ります。その際に退去の理由を明確にするようにしております。
入居者が退去する理由が転勤、転職、結婚といった一身上の都合の場合は仕方がありませんが、管理や建物、設備そして家賃などに不満を抱き退去することも考えられます。原因を特定することで今後の対策ができるだけではなく、もしすぐに不満を解消することができれば退去を思い留まらせることもできるのです。
何らかの不満を持った「退去予備軍」は、ほかにもまだ存在すると考えたほうが賢明なのです。
幅広いリーシングのネットワーク
当社のリーシングは、オーナー様の利益を最大化するために、数多くの仲介業者と連携し入居者の募集を行うことで高い入居率を実現しています。
仲介店への空室情報提供
空室になった管理物件を賃貸仲介店に客付け(仲介)の依頼を行います。
仲介店に入居希望者を物件に連れてきてもらうためには、まず空室があることを知ってもらう必要があります。当社はここに力を入れます。
入居者を紹介してもらうために、仲介店に対し物件の空室情報を提供し募集の依頼を行います。数多くの仲介店に情報を提供することで成約の確率を上げてゆきます。
具体的には、空室一覧資料、そして物件別ごとの資料の配布をFAX、メールなどで定期的に行います。
もちろん、だた情報を流すだけで決まるような甘いものではありません。
物件の認知度を上げることが重要
仲介店は、賃貸市場に出回るすべての空室が仲介の対象です。
これらの物件情報をキャッチし、お客様の希望条件に合う物件を紹介します。
数ある競合物件の中から、お部屋探しのお客様へご紹介してもらう物件に選ばれなくてはなりません。
そのために物件の『認知度』を上げること。これが、非常に重要です。
どう『認知度』を上げるのか?
リーシング活動は足で稼ぐ
多くの仲介業者に空室情報を提供する一方で、その物件を客付けしてくれそうな仲介店をいくつか選定します。過去にその物件をきめてくれた会社はもちろんですが、最寄駅周辺の有力な仲介店舗などです。
実際の募集の現場である仲介店に足を運び仲介店の営業マンに直接、物件資料を手渡し、お願いをして回ります。
その時に現場の状況もヒアリングいたしますので、今後の募集に役立つ情報収集もすることができます。
何度も足を運ぶことで、営業マンとの距離が近くなり、おのずと物件の認知度も上がります。
心理学でいう『ザイオンス効果』です。
営業の新規開拓で相手会社に何度も訪問することで契約を取ることができたという話はよく聞くと思いますが、それがいい例でしょう。
そういった地道な活動が実を結ぶものです。
管理会社には様々な手法やスタイルがありますが、当社はこういうスタイルを徹底しています。アナログ的というか古典的ともいえるかも知れません。
リーシングで大事なのは、こういった仲介店や営業マンとのパイプづくりなのです。
営業マンをサポートする
仲介店の営業マンに支持されるための対応を行っています。小さなことですが、その積み重ねで効果を上げます。
●いつでも案内できるように現地に鍵
仲介の営業現場はいかに早くお客様を物件に案内できるかが重要になります。案内のために鍵を管理会社に借りに行っていては迅速な案内ができませんし、鍵を返しに行くのも面倒です。そうなると必然的に敬遠されるようになるのです。
当社の管理物件では、すぐに鍵を取り出せるようにキーボックスの設置などで、物件にいつ直行しても案内ができるように配慮しています。
●契約書は取りにこなくても大丈夫
賃貸契約書類は管理会社が作成しますが、その書類を営業マンが管理会社に受取りにゆくのが一般的です。当社の場合は、仲介店の手間を省くためにお届けするか郵送する方法を取っており喜ばれています。
●物件資料を簡単に取り出す
仲介店が物件資料を電話で請求し管理会社からFAXで送られてくるといったやり取りはもう過去のものです。当社では、仲介店がweb上から物件資料を簡単に24時間自由にダウンロードできるようにしていますので、時間にとらわれず鮮明な図面を手に入れることができます。
●物件写真を提供する
今どきの部屋探しは、インターネットである程度物件を絞って仲介店に問合せしてくるケースがほとんどです。外観写真や間取図だけではイメージできないので、室内写真が多くアップされている物件に問合せが集まる傾向があるのです。仲介店もそれが分かっているのですが、わざわざ物件まで撮影に行く余裕がないのが現実です。
当社では、外観だけではなく、豊富に室内写真も広告用に仲介店へ提供しています。物件資料同様にweb上から24時間自由にダウンロードできるようにしていますので簡単です。仲介店のウェブサイトへの掲載を即すことができるだけではなく、営業マンが室内を把握できて安心できるので、お客様にご紹介してもらえる確率が高まるというメリットもあるのです。
まとめ
- 賃貸仲介店に幅広く仲介依頼をする(お客様への紹介数を増やす)
- 賃貸仲介店に足を運び営業マンに物件を知ってもらう(営業マンの物件認知度を高める)
- 営業マンと友好的な関係になることで、積極的に物件に案内してもらう(案内数を増やす)
- 営業マンをいろいろな方法でサポートする(案内しやすくする)
- 結果、物件の成約率が上がる(空室が減る)
徹底した空室管理
お部屋を決める決定権があるのはお客さまであることを忘れてはいけません。どんなに案内機会を増やしても魅力ある部屋でなければお客様は決めてくれません。
賃貸仲介店からお客様に物件を紹介してもらうこと。そして、来るべきお客様の内見という重要なイベントのために力を尽くすことです。
お客様をお迎えする準備を万全に。きめ細やかな環境づくりを行います。
巡回時に共用部の清掃
せっかくお客様に内見していただいても、いざ現場に行くとエントランスにはチラシが散乱している・・・
このような状態ではどんなに条件が良い物件でも成約に至る可能性は少ないでしょう。
当社では、一棟物件の巡回時(月2回実施)に、エントランスを中心とした共用部の簡易清掃を実施しており、美観維持に努めております。
(※快適な住環境を入居者にご提供するためにも、オーナー様においては建物の定期清掃の徹底をお願いしております。定期清掃の徹底は建物の美観維持だけではなく、入居者の確保や退去対策においても重要になりますので、当社より適切な清掃プランのご提案をいたします。巡回時の清掃は簡易的なもので、定期清掃を補う考えのものです。)
部屋は最適な状態へ
内装や清掃の状態は常にきれいにしておくよう、オーナー様へご提案しています。費用のかかるリフォーム工事は躊躇しがちですが、入居者が決まったら内装工事や清掃をするということでは、お客様はなかなかイメージしてくれないものです。部屋の内見する短い時間でよい印象を持ってもらうようにしなければなりません。
お客様をご案内してくれる賃貸営業マンに「この物件はいつもきれいなので、安心して案内ができる」と思ってもらうことも大事なのです。逆にいうと、案内した部屋が汚かったら、この営業マンは二度と積極的にお客様を連れて来てはくれないでしょう。
臭いは見た目より重要
いやな臭いは、さほど強烈でなくても不快なものです。
人も最初の印象が大事なように、せっかくキレイな部屋でも玄関に入って臭いがあると「何だかクサい部屋だった」という、悪いイメージしか残りません。
生活臭、加齢臭、ペットやタバコの臭いが残っていたり、空室で換気が不十分だと臭いがこもったりします。臭いは扱いが難しいものですが、可能な限り対策をしてゆきます。
- 巡回時に空室の換気を実施します。
- キッチンや浴室などの排水口、トイレの便器にラップで覆うことで、排水パイプ内の水が蒸発して臭気が上がってくるのを防ぎます。
- 気になる臭いには消臭剤も設置します。
おもてなしの心でお迎えする
「本日は物件の内見にお越しいただき、ありがとうございます。」そんなウェルカムメッセージを置いて、お越しいただいたお客様(入居希望者と仲介業者様)に感謝の意を表します。もちろん玄関マットとスリッパも必須です。
ご自宅にお客様をお招きするときには、お部屋の掃除などを念入りに行いますが、賃貸の内見も同じです。お客様に不快感を与えないことはもちろん最低限必要なのですが、そこに「心」が加わることが大事ではないかと思います。
賃貸経営はサービス業です。こういった「ホスピタリティ」が入居者獲得に必要なのではないでしょうか。「ホスピタリティ」とは、「思いやり」「心からのおもてなし」という意味ですが、最近はサービス業だけではなく、医療現場などでもよくその言葉が聞かれるようになりました。
心地良さが加わることで、信頼、安心感そして感動が生まれます。常にお客様の感動を演出するために考えています。
内装は半月ルールを採用
現状回復の内装工事は退去から15日以内にすばやく完了させる社内ルールを設定しており、物件のきれいな状態をお客様に見てもらう機会を増やすことで契約につなげる取組みをしています。
もちろんスピードを優先しない例外もございます。例えば、リノベーション工事を施したり大掛かりな設備交換などは、多少時間をかけて戦略を練る必要があるでしょう。
※工事内容や時期等の条件やオーナー様の工事承認のタイミングによっては15日以上を要する場合もございます。また分譲マンションの場合には、事前に管理組合の許可が必要になるなど、着工までに時間がかかるケースもございます。